ヨトウムシ駆除
ヨトウムシ(夜盗虫)とは、ヨトウガ等の蛾の幼虫をはじめとした類似する幼虫の総称です。夜行性であり、夜間に幅い広い作物が被害をうけます。・被害の特徴
名前の通り夜間に作物が食害をうけます。また、害虫である幼虫が見当たらない場合でも、朝になると被害があることが多いです。
幼虫自体も薬剤抵抗が強く、特に大きくなった幼虫は、効果のある殺虫剤を選ぶ必要があります
・主なヨトウムシの種類
ヨトウガ・シロイチモジヨトウ・ハスモンヨトウ
・ヨトウムシ(幼虫)の生息場所
葉の裏や茎の影。周囲の雑草。園芸マルチ裏。土の中等、ヨトウムシの種類により様々な場所にいます。
種類によっては移動範囲が広く、周囲から夜間に移動してきて食害をあたえます。
・主な駆除方法
葉の裏や茎等、目視できる範囲に幼虫がいる場合は殺虫剤を散布して駆除します。葉の裏や茎等の目視出来る場所にいない場合、残効性の高い殺虫剤や誘引殺虫剤を撒き駆除します。
ある程度の規模での栽培であれば、フェロモントラップにより発生を予防できます。
・薬剤を用いない予防・駆除方法
ヨトウムシの駆除と予防では、藁等を燃やした灰(草木灰)を使用することが出来ます。
葉に薄く振りかけることで、成虫によるヨトウムシの産卵を予防することができます。また、地表面に薄く撒くことでヨトウムシの駆除を行うことが出来ます。
草木灰については、姉妹サイト果樹栽培ナビ内で紹介しています。詳しくは、「果樹栽培ナビ>果樹栽培の肥料>草木灰の効果と使い方」へ(別ページで開きます。)
・効果の高い殺虫剤
・残効性の高い散布用殺虫剤
アファーム乳剤・プレバソンフロアブル5・フェニックス顆粒水和剤・トルネードフロアブル・オルトラン水和剤 等
・固形の殺虫剤
オルトラン粒剤・・・浸透移行性殺虫剤。大きくなったヨトウムシには効果が薄い。
デナポン 5%ベイト・・・誘引殺虫剤。ナスは農薬登録がされていません(使用できない)。
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なすの育て方
ヨトウムシの食害 ナスの被害果です。ナスの実に丸い穴が空き、食べられています。 穴の大きさからヨトウムシの内、ハスモンヨトウと思われます。 |
ヨトウムシは食害 上の写真と同じヨトウムシの食害のあとですが、食害後に茄子の生長により穴がほぼ塞がっています。 被害果のあるナスの木に、ヨトウムシの幼虫がいないかを確認します。幼虫が目視できる場合、物理的に除去等により駆除するか、殺虫剤を直接散布して駆除します。※1 |
残効性の薬剤・固形薬剤等の使用 ヨトウムシが見える範囲にいない場合、夜間に移動しています。この場合、直接殺虫剤がかからないため残効性の高い殺虫剤を散布します。 写真「デナポン」※2 |
※1殺虫剤の散布について 繁殖期(5~6月・9月)では、殺虫剤を広範囲(周囲の雑草など)に散布することにより成虫を駆除して発生を予防します。 ※2誘引殺虫剤の「デナポン」 本ページでは、誘引殺虫剤の「デナポン」を作物の根本に固形の薬剤を撒いています。「デナポン」は、ナスの作物登録がされていません ・デナポン5%ベイトの使用について 通常は、幼虫が小さいうちに「オルトラン粒剤」やその他の殺虫剤を使用して駆除します。 デナポン5%ベイトは、ヨトウムシの駆除に関してのみを目的にした最終手段です。非常に効果が高く効果的に駆除できますが、ナスは農薬の適用作物として登録されていません(使用してはいけない)。 誘引効果によりヨトウムシ等を呼び寄せて殺虫剤を食べることで駆除できます。 大量発生でどうにもできないヨトウムシの駆除で、収穫を諦めてでも駆除したいときなど自己責任の範囲で使用してください。 |